Blockchain

ブロックチェーン

 

ブロックチェーンとは、ネットワーク参加者間で共有される台帳に対して、相互に検証を行いながら記録を蓄積することで、データ改ざんを極めて困難にする技術のことです。従来のように特定の管理者がデータを一元管理するのではなく、複数の関係者が製品の由来・流通履歴、引き渡し、コンプライアンスに関する事象を記録・参照できる点に大きな特徴があります。
さらに、シリアル番号やセンサー情報とデジタル記録を紐付けることで、いつ、どこで、どのような状態だったかという情報を関係者間で共有しやすくなります。配送完了証明が配送後すぐに共有されるため支払いが迅速化するほか、取引上の紛争リスクの低減や、リコール発生時のトレーサビリティ向上が期待できます。
 

実務上は、大容量の文書そのものは台帳外(オフチェーン)で管理し、ハッシュ化された参照情報のみを台帳上(オンチェーン)に記録することで、機密性と性能の両立を図ります。あわせて、誰が書き込みできるか、誰が閲覧できるかを定義し、スマートコントラクトによって、マイルストーンの達成確認や料金の自動精算などの処理条件を設定します。

ブロックチェーンの導入効果

 

ブロックチェーンは、多数の関係者間でタイムリーな書類のやり取りが必要な業務や、書類の版(バージョン)の不一致による行き違いが生じやすい業務で特に効果を発揮します。具体的な適用例としては、信用状(L/C)の受渡、衛生証明書の管理、保税運送に関する手続きなどが挙げられます。
また、改ざんの痕跡を確認しやすい特性を活かし、高級品、医薬品、食品のプロバナンス(出自・流通履歴)管理プログラムの強化にも役立ちます。

導入時の注意点

 

共有データベースで十分に対応できる業務だと、ブロックチェーンを導入するメリットは限定的です。また、データが誰に帰属するのかが曖昧なままでは、導入が行き詰まるおそれがあります。
まずは対象を特定の輸送ルートに絞り、書類の確認にかかる時間や照合作業の負担など、改善効果を数値で測れる課題から取り組み、その後、関係者や記録対象となるイベントを追加しながら段階的に拡大していくことが重要です。