Urban Logistics

都市物流

 

都市物流とは、店舗や飲食店への商品配送から、個人宅へのEC配達まで、都市部におけるあらゆるモノとサービスの移動を網羅する仕組みのことです。スピードやコストの最適化だけでなく、交通渋滞の緩和や環境負荷の低減を同時に実現する、バランスの取れた運用が求められます。

 

具体的な取り組みとしては、都市部に設ける小型配送拠点(マイクロハブ)の活用や、EV(電気自動車)などの低排出車両の導入、状況に応じたルート最適化などが挙げられます。低排出ゾーン(LEZ)や車両の乗り入れ時間帯の制限など、自治体が定める地域ごとのルール・規制に沿って運用する点も都市物流の大きな特徴です。
  

ラストワンマイル配送との違い  

ラストワンマイル配送は、配送拠点から個人宅や店舗などの最終的な届け先までの輸送を指します。
一方、都市物流は、ラストワンマイル配送に加え、都市への流入段階での荷物の集約や、拠点での仕分け・積み替えなども含め、都市内の物流全体を効率化する点に特徴があります。

 

成果を測るための基準

都市物流の成果を測る主な指標には、時間通りに配達できた割合(定時配送率)や、一定の距離・エリアに対する配送先の密度(ドロップ密度)があります。さらに、荷物1個あたりのCO₂排出量、車両の積載率、再配達率なども重要な指標(KPI)となります。

 

小型配送拠点(マイクロハブ)の役割

配達先の近くに小規模な拠点を設け、荷物の集約・仕分け・積み替えなどを行うことで、最終配送の移動距離を短縮できます。また、小型の電気自動車や電動アシスト自転車を活用しやすくなります。拠点の配置や運用方法によっては、配送時間の短縮や、当日配送の受付締め切り時間の延長にもつながります。

 

主な配送車両

小口の荷物の配送には、電気バンや貨物用の電動アシスト自転車などが活用されます。事業者向けの重量物輸送では、天然ガスやバイオ燃料を使用するトラックなども選択肢となります。また、水素燃料電池トラックの実証・導入に向けた取り組みも行われています。使用する車両は、荷物の量や重量、走行距離、地域のインフラなどに応じて選ばれます。

 

自治体のルールや施策による影響

都市物流の設計は、地域ごとの規制や行政の施策に大きく左右されます。低排出ゾーン(LEZ)への乗り入れ制限、夜間や早朝の騒音規制、荷下ろしスペースの予約制度などがその例です。また、電気自動車の充電設備の整備状況や、低排出車両への税制優遇措置なども、車両の選定、配送ルート、拠点の配置に影響を与えます。