Air freight

航空貨物

 

航空貨物とは、旅客機の貨物室や専用貨物機を利用して貨物を輸送する輸送手段のことです。世界の貿易量に占める割合は1%にとどまる一方、貿易額では35%を占めています。電子機器、ファッション製品、生鮮品、スペアパーツなど、緊急性の高い貨物の輸送に使われています。

航空貨物の市場規模

 

2024年時点の航空貨物市場は2,691億米ドルとされています。Eコマース需要の拡大に加え、半導体を含む供給網の再編や供給リスクへの対応を背景に年平均成長率(CAGR)6.3%の成長が見込まれ、2034年までに市場規模は4,876億米ドルまで拡大すると予測されています。

容積重量の計算方法

 

航空会社は、実重量と容積重量のうち大きい方を基準に運賃を算出します。

容積重量(寸法重量)=(長さ × 幅 × 高さ(cm))÷ 6,000。

例:40 cm × 50 cm × 60 cm の段ボール箱の場合、容積は120,000 cm³で、容積重量は20 kgとなります。
  箱の実重量が18 kgの場合、運賃は20 kgを基準に算出されます。

航空貨物輸送の必要書類

 

  • 航空運送状(AWB):運送契約書であり、貨物受領書としての役割も果たします。現在は80%以上が電子化されています。
  • 商業インボイス:税関申告や保険手続きに必要な貨物価額を示す書類です。
  • 梱包明細書:内容物、数量、重量などの詳細を記載した書類です。
  • 原産地証明書(CO):該当する場合に、特恵関税率の適用を受けるために使用されます。
  • 危険物申告書/MSDS:危険物、リチウム電池、化学品貨物などに必要な書類です。

必要書類や申告データを正確な内容で事前提出することが重要です。情報に不備がある場合、各国・各地域の保安規制や通関要件により貨物が保留される可能性があります(例:米国の航空貨物事前スクリーニング(ACAS)、EUのICS2セキュリティプログラム)。

航空貨物の通関にかかる時間

 

申告が行われ、書類に不備がなければ、航空機の出発後、通常24~72時間程度で通関許可が下ります。
一方で、検査対応、HSコードの記載漏れ、または関係当局の許認可不足がある場合は、1週間以上かかることもあります。

サステナブル航空燃料(SAF)による脱炭素化

 

サステナブル航空燃料(SAF)は、使用済み食用油、廃棄脂質、または電力由来の合成液体燃料(e-fuels)を原料として製造され、ジェットA-1と比べてライフサイクルCO₂eを最大80%削減できる可能性があります。
一方で、供給量は航空燃料全体の1%未満にとどまり、コストも約3倍に達するため、今後10年間で生産拡大を進めるには、企業によるブック・アンド・クレーム*方式や、政府の混合義務化政策が重要になります。

*ブック・アンド・クレーム:物理的な燃料の利用とは切り離して、自社貨物が載っていない便で使用されるSAFの追加コストを負担し、その排出削減価値(環境価値)を購入する取引手法のこと

航空貨物サービスの基盤

 

  • 輸送キャパシティの確保
    チャーター便やブロックスペース契約を通じて航空輸送スペースを確保し、需給が逼迫する市場でも安定した輸送力を提供します。
  • AirSmartプログラム
    サステナブル航空燃料(SAF)、最適な輸送ルート設計、標準化されたCO₂排出量算定を組み合わせることで、荷主のScope 3排出量削減に貢献します。
  • コントロールタワーによる可視化
    デジタル貨物管理プラットフォームが、電子航空運送状(e-AWB)やONE Recordデータを統合し、予想到着時刻(ETA)アラートの提供や顧客ERPシステムとの連携を実現します。
  • パフォーマンス管理
    プロバイダーは、定時運行率、貨物品質の維持、炭素排出原単位の改善といったサービスKPIを継続的にモニタリングし、信頼性と環境性能の向上につなげています。